Blog /歯を失ったときの治療法|インプラントとブリッジどっちがいい?

歯を失ったとき、どちらを選ぶべきか迷っていませんか?
「歯を1本失ってしまった…」
そんなとき、多くの方が最初に悩むのが、
『インプラントにするか、ブリッジにするか』 という選択です。
どちらも“歯を補う”という目的は同じですが、
治療の考え方・寿命・お口への影響は大きく異なります。
見た目だけで判断してしまうと、数年後に「やり直しが必要になった」というケースも少なくありません。
今回は、歯科医の立場から インプラントとブリッジの違い をわかりやすく解説し、それぞれのメリット・注意点を踏まえて、最適な選択のヒントをお伝えします。
どちらの治療も“万能”ではない
まず知っておきたいのは、インプラントもブリッジも万能な治療ではないということ。
それぞれに「適しているケース」と「注意すべきポイント」があります。
違いを理解せずに選ぶと、
・将来的に他の歯に負担がかかる
・清掃が難しく、むし歯や歯周病のリスクが上がる
といった問題を招くこともあります。
では、実際にどのような違いがあるのでしょうか。
インプラントとは? ― “自立した人工の歯”
インプラントは、失った歯の根の代わりにチタン製の人工歯根を骨に埋め込み、上に人工歯を装着する治療法です。
✅ メリット
1. 両隣の歯を削らない
ブリッジのように健康な歯を支えにしないため、残っている歯を守ることができます。
2. 噛む力をしっかり回復できる
骨としっかり結合するため、天然歯に近い噛み心地を再現しやすい治療です。
固い食べ物も噛みやすくなり、食事の満足度が高いのが特徴です。
3. 見た目が自然
セラミックなどの審美素材を使えば、色や形も周囲の歯と調和します。
⚠️ デメリット
1. 手術が必要(局所麻酔下で行うため痛みは最小限ですが、治癒期間が必要)
2. 治療期間が長め(3〜6か月ほどかかることも)
3. 保険が適用されない(自由診療)
とはいえ、長期的に見れば、周囲の歯を守ることにつながる治療といえます。
ブリッジとは? ― “隣の歯を支えにする橋渡し”
ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削り、橋をかけるように人工歯をつなぐ方法です。
保険適用が可能で、比較的短期間で治療を終えられるのがメリットです。
✅ メリット
1. 治療期間が短い
数週間程度で装着可能です。手術が不要なため、身体への負担も少なめです。
2. 保険が使える
保険診療では金属製のブリッジを使用でき、費用を抑えられます。
⚠️ デメリット
1. 健康な歯を削る必要がある
支えとなる隣の歯(支台歯)を大きく削る必要があり、歯の寿命を短くしてしまう可能性があります。
2. 支えの歯に負担が集中する
噛む力が支台歯に偏るため、歯根や歯ぐきに負担がかかり、将来的にトラブルが起きるリスクが高まります。
3. 清掃が難しい
人工歯の下に汚れがたまりやすく、むし歯や歯周病の再発リスクが高まることがあります。
寿命とメンテナンスの視点で比較
このように、短期的なコストの低さを優先するならブリッジ、長期的な安定性を重視するならインプラントが適しています。
どちらを選ぶべき? ― “年齢・骨量・生活習慣”で変わる
選択のポイントは、「今の状態」と「今後の10年」を見据えることです。
- 骨の量が十分にある
- 周囲の歯が健康
- 将来的にも長持ちさせたい
このような方には、インプラントが理想的です。
一方で、
- 外科処置を避けたい
- コストを抑えたい
- すぐに治療を終えたい
という方には、ブリッジも有効な選択肢になります。
どちらが良いかは、「患者さん一人ひとりの口腔環境・噛み合わせ・生活習慣」で変わります。
最も大切なのは、“どちらが長期的に健康を守れるか”を歯科医と一緒に判断することです。
まとめ:違いを知ることが「歯を守る第一歩」
インプラントとブリッジの違いを一言でまとめると、
🔹 ブリッジ:周囲の歯に頼る治療
🔹 インプラント:自立する治療
どちらにもメリット・デメリットがありますが、選び方次第で10年後の歯の健康が変わります。
カバサワデンタルオフィスでは、CTやデジタル診断を用いて、
「噛み合わせ」「骨の状態」「全体のバランス」を考慮し、お口の状態に合わせた治療法をご提案しています。
もし今、「歯を失ってしまったけれど、どの治療がいいのかわからない」とお悩みの方は、
まずはお気軽にご相談ください。
患者さん一人ひとりに寄り添い、納得して選べるようにサポートします。
神奈川県藤沢市「辻堂駅」徒歩1分の歯医者・歯科
《辻堂カバサワデンタルオフィス》
住所:神奈川県藤沢市辻堂1-2-2 リストレジデンス辻堂タワー1階
TEL:0466-34-3555
記事監修者情報
辻堂カバサワデンタルオフィス
院長 椛沢 岳芳
学会・所属団体
- 5-D Japanインストラクター
- 5-D FST 役員
- 5-D Young役員
- 湘南デンティストリー 顧問
- 日本顎咬合学会 会員
- 日本歯内療法学会 会員
- 日本臨床歯周病学会 会員
- 日本顕微鏡歯科学会 会員
- 日本歯科保存学会 会員
- 日本歯科審美学会 会員
